今、自分にできること

東京パラリンピックを目指すパラスイマー 富田宇宙のブログです。アスリート生活を綴ってます。

ブラインドダンスサークル♪

一週間ほど前になってしまいますが、先日、ブラインドダンスのサークルに入会しました!
ブラインドダンスというのは視覚障碍者がやる社交ダンスです。
一応ブラインド、と名前がついていますが、基本的にルールや種目など、健常者がやる場合となんら変わりません。
見えない分ぶつかりやすかったり、手をとりそこなったりといろいろ苦労はありますが。
特に大変なのはステップを習うときです。
足を見て覚えるということができないので、言葉で説明し、最後は手取り足取りです。

そんなブラインドダンスのサークルになぜ入会したかというと、大学時代社交ダンスの競技選手をやっていたんです。
社会人になってからも2年ほどアマチュアで選手をしていましたが、目が見えなくなったことで選手の継続ができなくなり、障碍者水泳に鞍替えした、という経緯がありました。
目が見えなくて選手を諦めてしまった社交ダンスですが、一応ブラインドダンスも競技会があります。
1度だけ出場しましたが、ご年配の方が多く、あまりに場違いだったので以降出場を自粛しています…
それで、いつかブラインドダンスが流行って試合がおもしろくなったらまたやりたいなあ…という思いを気持ちの片隅に置いてダンスを離れていました。

しかし先日たまたま視覚障碍者のためのチャリティダンスパーティに誘われまして、そこでダンスをやっている視覚障害の方々に出会いました。
そこで皆さんと踊りながら話をしているうち、「是非競技をやってほしい」「人が少ないなら自分で増やしなよ」「団体作っちゃいなよ」と色んなお声かけをいただきました。
もともと健常者の中に混じって選手をやっていた、という人に出会ったことがないので、おそらく自分はブラインドダンス界では圧倒的に踊れる人間なわけですが、その能力をもっと活用しなさいよ、という話です。
そこで自分自身、確かに待っているだけでは何も変わらないし、自分を必要としてくれる人の役に立てそうだな、と思いまずは行動してみよう!
と、ブラインドダンスのサークルに入会するところから始めてみたわけです。
もちろん今は水泳メインなので、練習がない日のちょろっとした時間だけですが、気分転換もかねて、ブラインドダンス界の人脈作りをやっていきたいなあと思っています。
もちろん、ダンスももっともっと勉強したいですし。

そんなわけで突然練習会に行って即入会しました!
練習会は前半がラテン、後半がモダン、おやつを食べて最後に踊りこみ、という流れです。
その日はラテンではルンバのサークルルーティンを、モダンではタンゴのフォーメーションルーティンを習いました。
ラテンもモダンも意外とステップが盛りだくさんで、覚えるのが大変でした。
視覚障害の皆さんも、健常者と変わりなく踊るので、区別がつかないほどでした。
特に女性の方は、目が見えない分余計にリードに敏感かもしれません。
私が久しぶりでリードに迷いが出てしまい、敏感に察知されて、女性を混乱させてしまうシチュエーションがしばしばありました。
全盲で色んなステップを覚えるのは大変な苦労だったろうと思いますが、皆さんとても楽しそうで、誰でも楽しめるダンスはやはり素敵だなあと改めて感じました。

来週からもどんどん参加して、ダンスの輪を広げていこうと思います!